ズームと単焦点を使い分けるための練習方法|初心者が迷わなくなる実践ステップ(2)

カメラ レンズ 比較 実践

「ズーム=便利」「単焦点=ボケる」までは分かっても、撮影現場で「結局どっち付ける?」で止まるのが初心者あるあるです。この記事では、レンズ選びを“センス”ではなく“手順”に落とすために、ズーム/単焦点それぞれで身につけるべきスキルを練習メニュー化して解説します。あわせて、焦点距離・遠近感・ボケ(被写界深度)の“効き方”も、迷いが減る形で整理します。
(焦点距離で画角だけでなく遠近感やボケも変わる点は、メーカー解説でも強調されています:Sony


  1. 目次
  2. 1. ズームと単焦点の違いを“使い分け”視点で整理
    1. 単焦点=「自分が動いて、構図を作る」練習に強い
    2. ズーム=「画角で整理して、最短で正解に寄せる」練習に強い
  3. 2. まず覚える「迷わない判断基準」3つ(この順で考える)
    1. 判断基準①:撮影距離は動ける?(足で稼げるか)
    2. 判断基準②:光は足りる?(シャッタースピードを稼ぐ必要)
    3. 判断基準③:背景は整理できる?(情報量のコントロール)
  4. 3. 実践ステップ:ズームと単焦点を使い分けられるようになる練習メニュー
    1. Step0(最初の設定):練習用の「縛り」を作る
    2. Step1:単焦点で“フレーミング筋”を作る(1〜2日)
      1. メニューA「3歩ルール」
      2. メニューB「主役1つ・脇役2つ」
    3. Step2:ズームで“画角の設計”を覚える(3〜4日)
      1. メニューC「ズーム3点固定(広角・標準・望遠)」
    4. Step3:焦点距離で「遠近感(圧縮/強調)」を再現できるようにする(5〜6日)
      1. メニューD「圧縮効果の作り方(望遠)」
      2. 見え方の参考画像(焦点距離で顔・背景の見え方が変わる)
    5. Step4:ボケを「F値」だけで作らない(7日目)
      1. メニューE「同じ被写体で“距離”を変える」
  5. 4. 30日で定着させる「使い分け」練習プラン(簡易版)
  6. 5. よくあるつまずき → 解決チェック
    1. 「ズームだと上達しない気がする」
    2. 「単焦点が難しくて、結局撮れない」
  7. FAQ(初心者が迷いやすいポイント)
    1. Q1. 初心者は単焦点何mmが練習にいい?
    2. Q2. 圧縮効果って、ズームしないと出ない?
    3. Q3. ボケを増やすなら、まずF値?
  8. 参考:動画で補強したい人向け(練習の前に10分)

目次

  1. ズームと単焦点の違いを“使い分け”視点で整理
  2. まず覚える「迷わない判断基準」3つ
  3. 実践ステップ:今日からできる練習メニュー(7日→30日)
  4. よくあるつまずき(ズーム依存/単焦点が難しい)解決チェック
  5. FAQ(初心者の疑問まとめ)

1. ズームと単焦点の違いを“使い分け”視点で整理

単焦点=「自分が動いて、構図を作る」練習に強い

単焦点は焦点距離が固定なので、画角を変えるには自分が前後に動く必要があります。結果として、フレーミング(入れる/捨てる)を鍛えやすい。
また、一般的にズームより**開放F値が小さい(明るい)**傾向があり、背景ボケや暗所に強くなります(開放F値が小さいほど光を取り込みやすく、ボケも大きくしやすい):TAMRON

ズーム=「画角で整理して、最短で正解に寄せる」練習に強い

ズームはその場で画角を変えられるので、撮影テンポが落ちにくい一方で、**“動かずに済ませる癖”**も出やすい。
ただし、望遠域のズームは「圧縮効果(遠近感が詰まって見える)」を使った表現や、背景整理に強いのも事実です(圧縮効果の考え方):Nikon


2. まず覚える「迷わない判断基準」3つ(この順で考える)

現場で迷ったら、下の順番で決めるとブレません。

判断基準①:撮影距離は動ける?(足で稼げるか)

  • 動ける(寄れる/引ける)→ 単焦点が活きる
  • 動けない(イベント・子ども・狭い室内・危険)→ ズーム優先

判断基準②:光は足りる?(シャッタースピードを稼ぐ必要)

  • 暗い・室内・夕方 → 明るい単焦点が有利(F値の考え方):TAMRON

判断基準③:背景は整理できる?(情報量のコントロール)

  • 背景がゴチャつく → 望遠寄り or 大きくボカす(焦点距離でボケ量も変化):Sony
  • 背景込みで“状況”を伝えたい → 広角寄り(遠近感を強調しやすい):Sony

3. 実践ステップ:ズームと単焦点を使い分けられるようになる練習メニュー

ここからが本題です。**「知識→その場で使える判断」に変えるには、撮り比べよりも“制約をかけた反復”**が効きます。


Step0(最初の設定):練習用の「縛り」を作る

  • 今日は「単焦点(or ズーム固定〇mm)」だけ
  • 撮る被写体は1ジャンルだけ(例:家族、料理、街スナップ、風景)
  • 1回の練習は20〜40分でOK(続けるのが最重要)

Step1:単焦点で“フレーミング筋”を作る(1〜2日)

目的:自分が動いて構図を作る感覚を身体に入れる。

メニューA「3歩ルール」

同じ被写体を、3歩近づく→3歩離れるで各1枚ずつ。
“画角が変わる”だけでなく、背景の入り方が変わるのを確認します(焦点距離=画角の理解の前に、まず“写りの変化”を体感)。

メニューB「主役1つ・脇役2つ」

主役(人・モノ)を決めて、脇役(背景の形・色・光)を2つだけ入れる。
フレーミングは「足し算/引き算」が重要(フレーミングの考え方):TAMRON


Step2:ズームで“画角の設計”を覚える(3〜4日)

目的:ズームを「便利な逃げ道」ではなく、意図のある選択に変える。

メニューC「ズーム3点固定(広角・標準・望遠)」

ズームがあるなら、3つの焦点距離だけ使います。例:

  • 広角:24〜28mm相当
  • 標準:50mm相当
  • 望遠:85〜105mm相当

焦点距離が変わると、画角だけでなく、見え方(遠近感・背景サイズ感)も変わります:Sony


Step3:焦点距離で「遠近感(圧縮/強調)」を再現できるようにする(5〜6日)

目的:ここができると、使い分けが一気に“ロジック化”します。

メニューD「圧縮効果の作り方(望遠)」

  • 遠くの背景(山・ビル・街灯・並木)を背負って被写体を置く
  • 望遠側で撮ると、背景が近づいて見える=圧縮効果
    圧縮効果の説明と比較例: Nikon

見え方の参考画像(焦点距離で顔・背景の見え方が変わる)


出典:Shutterbug(24/35/50/85/135mmの比較)https://www.shutterbug.com/content/heres-how-focal-length-affects-portraits-24mm-vs-35mm-vs-50mm-vs-85mm-vs-135mm-lenses


Step4:ボケを「F値」だけで作らない(7日目)

目的:単焦点=ボケ、で止まらず、ボケを再現可能な技術にする。

メニューE「同じ被写体で“距離”を変える」

  • 被写体に寄る(ピント面が薄くなる)
  • 背景を遠ざける(ボケが大きくなる)
    F値は重要ですが、ボケは撮影距離・背景距離・焦点距離でも大きく変わります。
    F値とボケ(被写界深度)の基本: TAMRON
    焦点距離でボケ量も変わる: Sony

4. 30日で定着させる「使い分け」練習プラン(簡易版)

  • 1週目:単焦点だけ(足で構図、背景整理)
  • 2週目:ズーム3点固定(広角・標準・望遠)
  • 3週目:被写体別(人物/料理/風景/室内)で最適解を検証
  • 4週目:現場想定(動けない・暗い・背景がうるさい)で“判断基準①〜③”を反射にする

構図の基本要素(フレーミング、前景・後景、背景の情報量など)を知っておくと、上の練習の効果が上がります: TAMRON


5. よくあるつまずき → 解決チェック

「ズームだと上達しない気がする」

ズームでも上達します。問題はズームではなく、“動かないで済ませる”運用です。
→ 対策:ズーム3点固定(Step2)+1日10分の単焦点散歩でOK。

「単焦点が難しくて、結局撮れない」

難しい理由は、焦点距離固定そのものよりも「背景整理と距離感」が未経験なことが多いです。
→ 対策:Step1の「主役1つ・脇役2つ」を先にやる。背景の情報量を減らす発想は構図の基本にも直結します:TAMRON


FAQ(初心者が迷いやすいポイント)

Q1. 初心者は単焦点何mmが練習にいい?

“何を撮るか”で変わりますが、**標準付近(50mm相当)**は画角と距離感の基礎が作りやすい、とされます(標準=人の視野に近い目安):Sony

Q2. 圧縮効果って、ズームしないと出ない?

圧縮効果は「望遠域の焦点距離」を使うことで起きます。ズームでも単焦点でも、望遠なら出せます。解説と比較例: Nikon

Q3. ボケを増やすなら、まずF値?

F値は強力ですが、まず効くのは「被写体に寄る」「背景を遠ざける」「焦点距離を長くする」です。F値の基本: TAMRON /焦点距離でボケ量も変化: Sony


参考:動画で補強したい人向け(練習の前に10分)

(※上は“考え方の補助”として。上達の主役は、本文の縛り練習です)

1つずつ覚えていけば問題ありません。焦らずゆっくりといきましょう。


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